『こころはひとりぼっち』(自主制作)
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最後に会って3カ月
別れの手紙から1カ月が経った
パートナーとの関係を解消してからの数カ月の日記
友人・碇雪恵による寄稿も
目次
8月1日〜8月10日
毎日さびしい。毎日つらい。
9月11日〜9月20日
今はひとりでいることに挑戦しているのだ。
10月20日
誰かひとりでも、いてくれたらいいのだけど。
寄稿
ひとりぼっちじゃない 碇雪恵
『こころはひとりぼっち』
2023年12月10日初版発行
2023年12月15日二刷発行
著者 植本一子
寄稿 碇雪恵
題字 華雪
校正 藤本徹
協力 柴山浩紀
装丁 川名潤
感謝 ソフィ・カル
中園孔二
印刷 モリモト印刷株式会社
※帯は3種類がランダムで届きます
※帯は手巻きのためズレはご容赦ください
感想をいただきました
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「ひとり」という言葉が、いろんな色を放っている。
ひとりは淋しい、ひとりは不安、ひとりは楽しい、ひとりは強い。
夜の学校のプール、散歩道のゆずの木、ひとりだから見えてきた風景の描写がとりわけいい。かつて自らの内側を引っ掻くように文章を書いてきた植本さんは、今、言葉によって世界と出会い直している。
いちこがんばれ、いちこがんばれ、読みながらそう何度もつぶやいていた。
黒田杏子(ON READING)
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ひとりになって、旅に出る理由は色々あるし、人それぞれだ。
人それぞれだけれど、旅に出て見つかる答えはそう違わないのではないだろうか。
大切な人には幸福であってほしい。大切な人には頼れる誰かがいてほしい。
たとえそこに自分がいなくとも。
そこに辿り着くのは本当に険しい道のりだけれど、いつかその場所に着いた時、またひとりでも歩き出せるのではないか。
”独りになってしまった”というあの冷たく震える感情を久しぶりに思い出した。
”何をしていてもあの人を想い出す”といういつも振り出しに戻る生活。
けれどこの私的な日記を読み進める内に少しずつ温もりを取り戻して行った。
吉川祥一郎(blackbird books)
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「ひとり」で誰かを思うこと
前作にあたるウィークリーウエモトvol.2にて植本さんとパートナーとの関係が変化したことが明らかになったが、本作はその後の日記となっている。これまでたくさんの日記を作品としてリリースされており、その率直な内容と細やかな日常描写に多くの読者が魅了されてきたと思うし自分もその一人だ。本作は今までと毛色が異なり自身の内面と向き合うシーンが多く植本さんにとって新境地のように思う。なぜかといえば「ひとり」だから。
タイトルにもなっている「ひとり」は大きなキーワードだ。この言葉の陰と陽に植本さんが四苦八苦しているのが印象的だった。共に生きる人のいない寂しさが募る「ひとり」、誰かの都合によらず自由に行動できる「ひとり」。本作では前者の苦しさ、辛さがまっすぐ書かれており読んでいる側も苦しい気持ちになる。人間誰しも様々なバランスで「ひとり」と向き合っていると思うが、そのバランスのあり方は千差万別だと読み進める中で感じた。そして、前者後者含めて「ひとり」はコントロールできるようで、実はできないのだということもよく分かる。
誰かのことを思っても、その人はいないし、その誰かの気持ちも分からない。植本さんの日記を読み、写真を見てきた身からすれば、楽しそうだったあの日々はもうそこにはないのかと思うと悲しい。とはいえパートナー側にも人生があり、彼の選択について当然だが誰も否定はできない。このアンビバレンスに身悶えしてしまった。直接自分が関係しているわけではないが、植本さんのストレートな気持ちの吐露に当事者かのように胸がキュッとなる。だからこそ植本さんに対する周囲の優しさにはホッとするし彼らのリアクションが興味深く映った。特に娘さんの言葉は大人では全く思いつかないと思う。何気ない日常の延長にある、振りかぶっていない言葉だからこそ響くものがあった。
作中で本人も言及しているように自分を客体化して自身の感情を考察している場面が多い。そこへパートナーに対する思いがないまぜになることで感情がダイレクトに伝わってきた。書くことに逡巡する中で、文章として残って反芻する苦しさより、受け止めきれない分は文字にしてアウトプットすることの必要性や妥当性を一緒に確かめているような気になった。これはセルフケアとしての日記の効用そのものだし、一種の祈りのようだと感じた。本作を読み日記を書き始めることで内なる自分、つまり「ひとり」と改めて向き合ってみるのもいいかもしれない。
Yamada Keisuke(ブロガー/ポッドキャスター)
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本書の中で植本一子はとにかく取り乱す。さびしさ、つらさ、不安――が随所に表れる。
商業誌から自費出版の物まで、多数ある著書の大体を読んできた。その中で都度、さまざまなかたちで・方法で「取り乱し」を書いてきたのだと思うのだが、それがまた新しい物になっていると感じる。
それに、そこには独特な疾走感がある。それはこの本がただ単に「日記」というかたちを取っているということに由来するものだけではないのではないかと思う。
「今の私に並走してくれる・応援してくれる人たちに届くやり方がいい。」
という一節があるが、読んでいるとまさに「並走」しているような気分になる。
他にもたとえば一人で夜間の学校のプールに行ったり、友人と旅行に行ったりする場面などには、ある種の詩情のようなものすら感じるし、やはりこんな日記はなかなかないと思う。
「取り乱し」まくっていても、進んだり戻ったりしても、その筆跡は(それも悪いことではないが)ただ暗く重たいわけではない。常に希望を手放そうとしていないし、日々の中に小さな喜びがある。そのことにひどく心を動かされる。
物事が変わりゆくことにはどうしたって抗えない。それは時につらいことであり、救いでもある。その事をじっくりと咀嚼して、いつかの未来に向かって書くのだ。
「私は今、書くことはけっこうつらいけれど、いつかの喜びのために書いている。いつかの自分のために書いている。このつらさも、いつかきっと忘れる。」
誰かがそこにいて――否、実際にそこにいなくても/どんなかたち・方法であっても、誰かと向き合うことで自らの存在が浮かび上がってくる。
それが時につらいことでも、時には救いにもなり得ればと思う。
植本一子の周りには遠近にそんな「誰か」がいる。そしてそんな姿に私は救われる。
蛭田竜太
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こころはひとりぼっち 取り扱い店舗リスト
※随時追加中
blackbird books(大阪・緑地公園)
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